やぐらとゲーム写真

後のインゲームフォトグラフィー

【GPTs】写真評価用のAIをゲーム写真に使ってみた感想

やぐらです。
先日「Death Stranding」の年間フォトコンテストに応募した際、GPTsで提供されている写真評価AIに撮った写真を評価してもらい応募する写真を選びました。
その際の使用感をここに残したいと思います。

yagura-rara.hatenablog.com

chat.openai.com

まずGPTsとは、

GPTsとは、ユーザーの目的に合わせてChatGPTをカスタマイズできる機能のこと。

これまでChatGPTで行なってきた仕事や日常生活のタスクを、目的に応じたGPTsに集約することにより、作業をより効率化することができます。

引用「ライフハッカー

自分専用ChatGPT「GPTs」の使い方。つくる時のコツや活用例、GPTsを使うメリットも徹底解説!

https://www.lifehacker.jp/article/2312-how-to-create-custom-gpts/

要は自分で作れるAIボットです。

GPTsで写真評価AIを作成した横田裕市氏はプロとして世界で活躍する写真家であり、ゲーム写真のバーチャルフォトグラファーでもあります。

↓横田裕市氏サイト

https://www.yokoichi.jp/

そんな彼が作成した写真評価AIなら、ゲーム写真の評価もしてくれるのでは?と思い使ってみたのがきっかけです。本来の主な用途は現実の写真の評価用だと思います。

当初Death Stranding、崩壊スターレイルで試してみた結果

リリース当初、まずは「Death Stranding」のゲーム写真で試してみました。

Death Stranding

写真の批評をお願いします。「甘口」

撮影者の意図が感じられる美しい作品ですね。まず、この写真の構成は素晴らしいです。独特な岩の形が中心に配置され、海と山の連なりという自然の要素が組み合わさっています。このようなシンプルだけど印象的な構図は、観る者の目を引きます。また、虹は非常に繊細で、全体のトーンに溶け込んでいるため、写真に神秘的な雰囲気を加えています。

ただし、画像全体が少し暗く感じられるので、露出を少し増やしても良いかもしれません。また、岩のシルエットをもう少し際立たせるために、コントラストを強調するという手もあります。光と影のバランスを調整することで、よりドラマティックな雰囲気を作り出すことができます。

今後の撮影では、天候や光の変化を利用すると、さらに魅力的な写真が撮れるでしょう。たとえば、この場面では、日の出や日の入りの時間帯に撮影することで、色彩が豊かになり、より感動的な写真になりうる可能性があります。また、NDフィルターを使って露出時間を延ばし、水の動きや雲の流れを柔らかく捉えるのも一つのテクニックです。

この写真は、そのままでも十分に美しいですが、これらの小さな調整を加えることで、さらに素晴らしい作品に仕上げることができるでしょう。

ChatGPTより引用

「辛口」

この写真は、荘厳な自然のシーンを捉えており、特にその環境下で見られる虹が印象的なアクセントとなっています。写真のダイナミックレンジを管理する技術も見受けられ、陰影に細かなディテールが残されている点は評価できます。

ただし、潜在的な問題としては、写真全体に渡る低い露出が挙げられます。これにより、見る者の注意が強力な被写体である岩や虹から散漫になる恐れがあります。また、虹の存在が薄れがちで、その美しさが十分に伝わってこないかもしれません。コントラストと彩度の微調整を行うことで、虹をもっと際立たせ、視覚的なインパクトを高めることが可能です。

さらに、写真の前景にある岩や草のシルエットが、ぼやけて見える部分があります。これは、焦点距離や絞りの設定を調整することで、シャープネスを向上させることができるでしょう。次回の撮影では、三脚を使用して安定性を高め、または露出時間を短くして動きのある被写体を鮮明に捉えることをお勧めします。

この写真は、すでに素晴らしい作品ですが、これらの技術的な改善を施すことで、より力強いメッセージを持った写真にすることができるでしょう。

ChatGPTより引用

激辛

この写真は、視覚的に興味深く、大胆な自然の要素と微妙な光の演出が印象的です。虹の彩りがシーンに幻想的な雰囲気を加えている点は見事です。構図において、岩が中心に配置されているのは良い選択で、視線を誘導する役割を果たしています。

しかし、写真全体に明るさが不足しているため、全体の印象がやや沈んでしまっています。特に暗部のディテールが失われがちであり、このような光量の少ない環境では露出を適切にコントロールすることが肝要です。シャドウを持ち上げることで、隠れたディテールを引き出し、全体のダイナミックレンジを広げることが望まれます。

また、虹はもっと色彩を強調しても良いでしょう。ポストプロセスで彩度とコントラストを調整し、虹の美しさを際立たせることができます。さらに、前景の要素にもう少し焦点を合わせると、写真に深みと関心を加えることができるでしょう。風景撮影においては、より広い絞り値を用いることで前景から背景までのシャープネスを確保することが一般的です。

この写真には明らかに潜在的な美しさがありますが、技術的なアプローチと編集の調整によって、その美しさを最大限に引き出すことができるでしょう。次回の撮影では、より明るい時間帯を選んだり、露出ブラケティングを試してみることをお勧めします。

ChatGPTより引用

どの評価レベルでもまずは褒めてくれるところが嬉しいです。

アドバイスも段々と具体的かつ対象のレベルに合わせてくれているような気がします。「甘口」の場合は初心者の人に教えてくれているような印象を受けます。

アドバイスの内容としては、やはり現実の風景写真としてのアドバイスですね。そりゃそうです。しかしゲーム写真としても意識すべきポイントもあり、勉強になります。

次はこれはゲーム写真だと伝えてみました。

アップロードした写真は「デス・ストランディング」というゲーム内のフォトモードで撮られた写真です。それを踏まえて「激辛」で批評してみてください。

ゲーム内のフォトモードで撮影されたということで、実際の写真撮影とは異なる制約と可能性がありますね。この画像は非常に雰囲気があり、ゲームのグラフィックスの精密さをよく表しています。虹と岩の配置が生み出す対比は視覚的に魅力的で、シーンにドラマを与えています。

しかし、ゲームのフォトモードには現実の撮影技術を応用する余地があります。たとえば、この画像ではコントラストが低く、全体的に暗すぎるため、被写体の印象が弱まっています。ゲーム内の照明設定を調整することで、もっと明るく、はっきりとした写真を作成することができます。

色彩に関しても、虹の彩度を高めることで、存在感を増すことが可能です。ゲーム内で色の調整ができない場合は、スクリーンショットを取得した後に画像編集ソフトを用いて色調を強調することをお勧めします。

また、フォトモードでは多くの場合、様々なレンズの焦点距離や絞りをシミュレートできるため、より深い景深感を出すためにこれらの設定を試してみると良いでしょう。前景の岩と背景の山々の間に明瞭な距離感を出すことで、写真に奥行きを加えることができます。

ゲーム内のフォトモードを用いた写真は、リアルな写真撮影の技術を試し、表現する新たなアートフォームと言えるでしょう。これを念頭に置いて、次回はさらにリアルな写真のテクニックを活用してみてください。

ChatGPTより引用

ゲーム写真であるということを踏まえゲーム上の表現に置き換えアドバイスしてくれています。内容は普遍的な写真としてのアドバイスです。私はこの結果に満足しています。

「次は撮影時間を変えてみましょう」等のアドバイスはなくなっているのでゲーム写真としてのアドバイスとしてスッと入ってくる気がします。

しかし、どの評価レベルでも写真の暗さを挙げていますね。薄々気づいていましたが、第三者に指摘されるとウッとなります。

さらに「崩壊スターレイル」のゲーム写真でも試してみました。

崩壊スターレイル

「激辛」

この画像は、インテリアと外の景色の調和がとれた温もりを感じさせるシーンです。室内の柔らかな照明と窓外の自然光が美しく溶け合い、落ち着いた雰囲気を作り出しています。テーブルセッティングがシンプルでありながらも、エレガントなティーセットが上品さを加えています。

ただし、激辛の観点から述べると、いくつかの要素が視覚的な調和を欠いているように感じます。窓外のビルのラインと室内の家具の配置が少し不整合で、一つの焦点に集中する代わりに視線が散漫してしまいます。また、右側のランプの位置が窓と重なり、構図のバランスを崩しているようにも見えます。

光源の取り扱いについても、テーブルランプの光が強すぎて、室内の他の要素と比較して非現実的な明るさになっています。この光のバランスを修正することで、より自然な室内の雰囲気を再現できるでしょう。

この画像をさらに洗練されたものにするためには、家具の配置を見直し、光源の強度を調整することを推奨します。また、外のビルと室内のデザイン要素が同じ視覚的な言語を話すように、窓外のビルのテクスチャを調整することも検討してみてください。これらの改善により、より一層調和のとれた、魅力的な画像が完成するはずです。

ChatGPTより引用

写真が変われば、しっかりとその中の物体を認識してアドバイスをくれていますね。

今度は明るすぎたようです。

実際にフォトコン用にDeathStrandingで試してみて

例1

フォトコンテスト用の写真を評価してもらいました。今回はゲーム写真だとは伝えていません。コンテストの詳細を伝え、前段階でコンテストでのよくある評価基準を聞き、それを質問文にペーストしています。

DeathStranding

フォトコンテスト用の写真です。辛口で審査してください。
フォトコンテストで選ばれた作品はカレンダーになります。
それを加味しての審査をお願いします。
今回のフォトコンテストのテーマは「植物」です。

フォトコンテストに提出する写真を選ぶ際には、以下のようなポジティブな評価があれば、見込みがあると考えていいでしょう:

構図のバランス:主題が適切にフレーム内に配置されているか、視線を導く要素があるか。
色彩と露出:色彩が意図を反映しており、露出が全体のムードを高めているか。
主題のクリアリティ:写真の主題が明確で、テーマに適しているか。
感情やストーリー:写真が感情やストーリーを語っており、観る人の心に響くか。
オリジナリティと創造性:他の作品と差別化され、独自の視点やアプローチが見られるか。
テクニカルな品質:ピント、ノイズ、画像の解像度などのテクニカルな面が適切に管理されているか。

撮影されたこの森林の写真は、緑の豊かな色合いと微妙な光のプレイが見事に捉えられており、植物をテーマにしたフォトコンテストにふさわしい作品です。構図に関しては、視覚的な流れが自然に感じられるため、視線を画面の奥深くへと誘います。色彩と露出については、自然光を巧みに利用しており、光と影のコントラストが環境を生き生きと表現しています。

ただし、画像全体にわたる一貫性のある焦点が若干欠けているように見受けられます。たとえば、画面の前景にもう少し焦点を当てて、テクスチャーや細部を際立たせることができれば、より魅力的な画像になる可能性があります。また、前景の草花のテクスチャーや色の豊かさをさらに引き出すことで、感情やストーリーをもっと伝えることができるでしょう。

写真をより良い作品にするためのアドバイスとしては、前景と背景の要素をうまく組み合わせることで、観る人の目を画像に引き込むような構図を試みてください。例えば、低いアングルからの撮影を試してみたり、マクロレンズを使用して細部を強調したりするなどが挙げられます。加えて、露出の調整や写真の編集によって、明るい部分と暗い部分の対比を強調することで、画像にさらなる深みを与えることができます。

今回のお写真は既に多くの良い要素を備えているため、上記の点を少し調整するだけで、フォトコンテストでの選出される見込みは大いにあります。写真を撮るときの細やかな感覚と創造力をこれからも大切にし、常に新しい表現を追求していくことをお勧めします。

ChatGPTより引用

具体的な評価基準を質問文に書いてあるからか、より具体的にアドバイスしてくれている気がします。

今回は出力されませんでしたが、カレンダーという使用用途を踏まえて空間を空けるべきというアドバイスももらいました。

また、フォトコンテスト写真の選出でのAIの使用において、これは選出しても大丈夫という100点の評価はほぼほぼもらえませんでした(無理やり言わせたような回答が一回あったかくらい)。これはGPT4やGPTsの仕様、もしくは写真の評価という絶対のものがないか、そもそも私の写真のレベルがコンテストレベルに達していないからだと思います。

例2

ゲーム写真だということを伝え、さらにNPCを写真に含めたことを伝えて辛口評価を聞いてみました。

 

これまでの選出写真を見たところ、景色だけだと選ばれていないようです。そこで、ゲームに登場するNPCを写真に入れてみました。こちらの評価も辛口でお願いします。

DeathStranding

新たな視点を取り入れたこのインゲームフォト、試行の精神が感じられますね。NPCの追加は、写真に生活感と物語性を与える試みとして興味深いです。ゲームの世界をもっと身近に感じさせ、観る人にストーリーを想像させます。

まず、光と霧の効果は引き続き素晴らしく、淡い青と白のグラデーションが空間に広がりを与えています。山々のシルエットが背景に静かな力強さを添え、植物のテーマに富んだ豊かな自然を強調しています。

一方で、NPCが画面の端に位置しているため、視線の動きがフレーム外に導かれてしまいがちです。写真の中心にNPCを配置するか、もしくはNPCのポーズや行動を通じて視線を内部に留めるような構図を考えることが、物語の一体感を高めるでしょう。

また、前景の草と機械、背景の自然との対比は興味深い要素ですが、これがゲームの世界観やカレンダーのテーマにどのように適合するかが鍵となります。可能であれば、機械よりも植物をより強調し、ゲームの環境を巧みに表現することをおすすめします。

今回の写真における改善点としては、NPCをもう少し明確な主題として扱い、その存在感を強化することです。例えば、NPCが直面している自然環境や、その行動がもたらす影響など、写真を通して物語やメッセージを語ることが挑戦としてあります。

最後に、カレンダーにとって大切なのはその使いやすさです。日付を書き入れるスペースを確保しつつ、各月の特徴を映し出すような画像を選定することで、機能性と芸術性のバランスを取ることができます。全体的に見て、この写真はゲームの独特な世界を鮮やかに捉えつつ、視覚的なストーリーを語る一歩を踏み出していると感じます。

ChatGPTより引用

これまでで一番ゲーム写真として評価してくれた気がします。

NPCはどれか認識してアドバイスしているようにみえます。

アドバイス内容も間違っていることを言っているようには感じず、改善のしがいがあります。

まとめ:ゲーム写真用の評価AIとして使えるかどうか

私は使えると思います。

しかし冒頭に前述したとおり、これはゲーム写真を評価するためのAIではありません。

本来は現実の写真を評価してもらうものであり、すこしズレた使い方をしています。

アドバイス内容としてはリアルとバーチャルどちらにも通じる正しい写真の撮り方をアドバイスしてくれているように感じました。

ただ、ゲーム写真ならではの表現があったとして、それについての評価やアドバイスをくれるものではないと思います。そりゃそうです。

私のように写真の先生やアドバイスをくれる人間が近くにいない場合、第三者の視点から意見をくれるこのAIはとても心地よく感じました。

今後もコンテストにおいて規約に触れない限りアドバイスをもらっていこうと思います。

 

 

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